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熟議2016 in 兵庫大学実施要項

  1. テーマ
  2. 「今、大地震が加古川地域を襲ったら?」

    • 【参考】「熟議」とは、協働を目指した対話のことをいいます。具体的には、下記のようなポイントを満たした、協働に向けた一連のプロセスを指します。
    • 1. 多くの当事者(保護者、教員、地域住民等)が集まって、
    • 2. 課題について学習・熟慮し、議論をすることにより、
    • 3. 互いの立場や果たすべき役割への理解が深まるとともに、
    • 4. 解決策が洗練され、
    • 5. 施策が決定され、個々人が納得して自分の役割を果たすようになる
    • (文科省HP http://www.mext.go.jp/jukugi/about/index.html)

  3. 目的
    •  本取組みを、地域社会における中核的存在としての本学の機能強化を図るとともに、地域と連携しその中核となる大学づくりを目的にCOC「Center of Community 地(知)の拠点」事業の一環として位置づけています。

       すなわち本学は、地域の知的拠点として、地域の課題に対し、有する知識や問題解決のための手法、及び学生を含む人的資源を提供することにより「地域社会に向けた教育・研究及び社会貢献の全学的取組みの推進」につなげることを目指しており、「熟議」はそのための重要なツールの一つなのです。

    • COC

  4. 目指す5つの効果
    • ① 熟議による地域課題の解決に至る合意形成手法の開発・確立
    • ② 市民、行政、大学による加古川地域における課題解決策、その実施に向けての検討
    • ③ 地域コミュニティの拠点として、地域について議論する機会の提供
    • ④ 本学学生に対する正課外における教育成果
    • ⑤ 高校生に対する学校外活動での教育成果

  5. 兵庫大学熟議手法と熟議2016 in 兵庫大学の進め方
    • (1) 兵庫大学熟議手法
    •  「熟議」という言葉は、熟慮と議論を併せた言葉であり、本学では2012年開催の「熟議」以降、①熟慮の段階、②議論の段階、③共有の段階、④振り返りの段階、⑤実践の段階の5つの段階を踏む「兵庫大学熟議手法」に沿って「熟議」を行っています。
    • COC

    • (2) 熟議2016 in 兵庫大学の進め方
    • メインテーマ:今、大地震が加古川地域を襲ったら?
    • メインテーマの意義:
    •  兵庫大学での熟議は、これまで加古川地域の課題を発掘し、その課題への対応を市民の力により実現するプロセスを通し、市民自らによる課題解決の手法との位置づけで進めてまいりました。市民が直接の議論を通して課題解決に係るプロセスは、選挙制度を通しての間接民主主義による参政権と並ぶシティズンシップ(市民資格)と考えられます。国内では、2016年より投票権年齢が18歳まで引き下げられることを契機に、投票離れが進む若年者の政治参画を促進する、いわゆる主権者教育が盛んになる中にあって、投票だけではなく、その原点にあるシティズンシップとしての参政権を若年者自らが体験する必要があると思われます1
      1 文部科学省の「主権者教育の推進に関する検討チーム」の中間まとめでは、主権者教育の目的を「主権者として社会の中で自立し、他者と連携・協働しながら、社会を生き抜く力や地域の課題解決を社会の構成員の一人として主体的に担うことができる力を身に付けさせること」としている。最終まとめにおける「主権者教育の推進プロジェクト」を参考に添付する。

       以上を背景として、兵庫大学がこれまで行ってきた熟議において、若年者が体験する機会を設け、シティズンシップの学びを通し、政治参画の必要性とその結果、市民自らが変化をもたらす存在であることの意義を共に考える機会を持ちたいと考えるようになりました。そこで、「熟議2016 in 兵庫大学」では、高校生と大学生を熟議の主役、主要な参加者とします。その上で、現在的な課題で、かつ身近なテーマを共に議論することとします。身近なテーマであるため、多くの方が参加しやすく、議論の結果からの変化を若年者自らが担うことに気付く可能性が高く、より政治参画への意義を学ぶことができる、と考えています。「熟議2016 in 兵庫大学」では、兵庫大学熟議手法を若年者のシティズンシップ教育にも役立てる、という観点を強く有しています。

       さて、現在的で身近なテーマとして災害、特に地震に伴う災害である震災を取り上げました。「熟議 2015 in 兵庫大学」でも、安全・安心を主たるテーマとして、市民自らにより安全・安心を守ることを可能にする方策を明らかにしてきました。地域の将来を担う若年者が熟議に参画することで、将来の市民の厚生水準向上にも寄与すると考えられます。若年者にこのテーマで熟議に参加して頂くことは、現在的というだけではなく、より確実な将来的課題との観点からの議論になります。

       さて熊本での2度の震度7の地震は、専門家をして予測不可能と言わしめ、巨大地震のメカニズムが未知であることを白日にさらしました。プレートテクトニクスに基づくならば、プレートが集中し、地球規模の力が押し寄せる最前線にある日本は、どこにあっても地震の脅威から逃れるすべはありません。そして加古川地域も例外ではないのです。30年以内の発生確率が70%ともなっている南海トラフ地震は、地球のメカニズムからすれば、不可避であり、熊本での地震はその到来がより近いことを予感させるものともいえるでしょう。加古川地域を震災が襲うことは、確実な将来的課題といえるのです。その際、減災、防災の要となり、救援や災害復興の中心となるのが若年者です。若年者自らが、この地域の震災の可能性を思い、その対応を熟慮し、議論することが重要と考えられます。そこでテーマを「今、大地震が加古川地域を襲ったら?」としました。

    • (3) 熟慮と議論に経験を活かす
    •  若年者にとっての震災とは、東日本大震災であり、直近の熊本地震からも知れません。その映像のもたらしたインパクトは、相当に大きかったのです。兵庫大学の位置する兵庫県では、若年者の彼ら/彼女らの誕生する以前、1995年に阪神・淡路大震災を経験しています。加古川地域は激甚災害地域からは外れたものの、揺れに伴う恐怖を感じ、その後には仮設住宅の建設などを通し、救援や復旧の一連のプロセスに位置付けられていました。災害やその復旧に係る経験は、後の制度や仕組みとなり、次の災害時に生かされます。実際、市民が大規模なボランティアとして避難、救援の大きな力となったのは阪神・淡路大震災からのことといわれており、現在は災害時のスタンダードになっているといえるでしょう。つまり、過去の経験を持つ「大人」の役割が重要になります。

       過去の経験は書籍や映像にも残されています。また、それ以上に体験をした経験を生身の「大人」が語ることも重要です。阪神・淡路大震災の生存者が語り部となって、児童・生徒に語るのは、その時に感じた「感情」をより直接伝えることができるからでしょう。こうした過去の経験を現在の課題に活かすことが「熟議2016 in 兵庫大学」では、進行上の課題となります。

       具体的に、熟慮と議論の段階に分けて、経験を活かす方法を記載します。

    • 1) 熟慮
    •  専門家による講演を軸に、防災についてハード面、ソフト面の両面から学び得る機会を提供します。またそれぞれの講演の前に参加者に課題を用意致します。

    • ① 平成28年10月22日(土) 10:00~12:00 兵庫大学 17号館407教室
    •   テーマ:地震災害のメカニズムと地域に求められる対策
    •   講 師:紅谷 昇平
    •   所 属:兵庫県立大学 防災教育研究センター 准教授

    • ② 平成28年11月5日(土) 15:00~17:00 兵庫大学 17号館407教室
    •   テーマ:災害支援とボランティア
    •   講 師:宮本 匠
    •   所 属:兵庫県立大学 防災教育研究センター 講師

    • 2) 議論
    •  第三者としてではなく、自分がすぐにでも行動に移せる防災に関する「取組み」について、高校生を主とした若者を中心に議論します。なお、専門家(熟慮の際の講師、市町村の危機管理等防災関連部署職員等)を会場に配置し、議論内で生じた疑問に答える等、円滑な議論を促します。議論で出た意見は成果物化し、グループ毎に発表、全体で共有します。

  6. 実施概要
    • ① 開催日時:平成28年11月20日(日) 10:00~15:30
    • ② 会場:兵庫大学(ラーニングコモンズ)
    • ③ 参加人数:70人程度 (6~7人×10グループ)
      • 想定するグループ内訳
      • 高校生  4名
      • 大学生  1~2名
      • 地域住民 1~2名
    • ④ 参加対象者:
      • 高校生
      • 本学学生(この他ファシリテーターとしても参加)
      • 地域の方々
    • ⑤ 参加費:無料(お弁当、飲み物をご用意致します)
    • ⑥ 当日プログラム
    •  時間 所要時間  内容
       全体会  09:30~10:00 (30分)  受付
       10:00~10:05 (5分)  開会の挨拶(河野学長)
       10:05~10:15 (10分)  テーマ等の説明(熟議プロジェクトチーム)
       グループワーク  10:15~10:30 (15分)  アイスブレイキング
       10:30~12:00 (90分)  熟議(第一段階議論)... ワークショップ
       12:00~13:20 (80分)  昼食・交流会
       13:20~14:10 (50分)  熟議(第二段階議論)... ワークショップ
       14:10~14:40 (30分)  まとめ・休憩
       全体会  14:40~15:10 (30分)  議論の結果の共有と講評
       15:10~15:17 (7分)  岡田市長あいさつ(予定)
       15:17~15:25 (8分)  総括(田端副学長)
       15:25~15:30 (5分)  閉会
  7. 主催
    • 兵庫大学・兵庫大学短期大学部

  8. 共催
    • 加古川市

  9. 後援
    • 兵庫県、兵庫県教育委員会、高砂市、稲美町、播磨町、加古川市教育委員会、高砂市教育委員会、
      稲美町教育委員会、播磨町教育委員会、(公財)兵庫県生きがい創造協会、神戸新聞社、
      BAN-BANネットワークス株式会社

  10. 企画・運営
    • 熟議プロジェクトチーム・学長室

  11. 申込み
    • 兵庫大学 熟議専用ホームページから
    • URL: http://www.hyogo-dai.ac.jp/jukugi/
    • ※なお、熟慮や「熟議2016 in 兵庫大学」に関する情報はホームページを通して随時公開していきます。


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