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看護学科からのお知らせ

看護学科からのお知らせ

2024.05.13

【看護学科】看護学科2年生、「老年看護学概論」で高齢者の社会的問題を考える!

看護学科2年生は「老年看護学概論」で高齢者の社会的問題について考え、各グループ15に分かれて、それぞれがテーマを決めて、問題とその問題について自分たちにできる提案を考えました。
以下は、それぞれのテーマの内容からの学びと感想です。
認知症の問題について
認知症の人が1人で生活するにはとても危険であると感じた。大切な家族から存在を忘れられてしまうとダメージは倍増するだろう。そのためいっしょに住んでいる状況でも、認知症の事故は防げるかもしれないが周りで介護している家族や親戚のメンタルケアがどれだけできるかが重要だと考える。 大切な家族から存在を忘れられてしまうとダメージは倍増するだろう。そのためいっしょに住んでいる状況でも、認知症の事故は防げるかもしれないが周りで介護している家族や親戚のメンタルケアがどれだけできるかが重要だと考える。
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高齢者ドライバーの問題
高齢者ドライバーの問題では、自分の祖父母に定期的に検診に行くよう促したり、免許返納とその後の車のない生活のことを家族全員で検討したりすることができる。 公共交通機関の利用が増えることで金銭面での負担がかかるので、市町村でクーポン券を配布し、その地域の方が利用できる無料タクシーなどがあると移動が容易になると考えた。地域の高齢者に、このような保険やサービスがあるという情報を提供したり、回覧板にチラシなどを入れたりすることができる。高齢者ドライバーの問題では、自分の祖父母に定期的に検診に行くよう促したり、免許返納とその後の車のない生活のことを家族全員で検討したりすることができる。
高齢者の孤立について
高齢者は悪い面だけでなく良い面も沢山あるので世代を問わず交流を増やしていきたい。例えば健康教室に参加したりコミュニティカフェに行ってみたりなど今までに経験したことのない新しい挑戦に取り組みたい。その中で、戦争を実際に経験している方の話を聞き昔の様子を知ったり、人生経験の中での助言を貰ったりなど、高齢者から教えられることが沢山ある。高齢者から見れば私達も社会的問題があると考えている方も少なくともいると思うので、高齢者だけを攻めるのではなく私達の行動も見直すことが必要だと考える。人生の先輩でもある高齢者が生きやすい世界を作る取り組みを考えていきたい。
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「高齢者の孤立、1人暮らし」については
少子高齢化や核家族化、未婚率の上昇により高齢化が進んでいるため社会的孤独を未然に防ぐことが大切だと述べられていました。そのために民生委員が自宅を訪問するということがありますが民生委員以外でも介護をする側の人手が足りていません。この対策として、外国人労働者を採用する、医療用ロボットを使うことがあります。医療用ロボットはミスが少なく効率的に動くことができるので良いですが、人のように安心感を与える声掛けや雰囲気を出すことは難しいです。
「最期は施設か在宅か」では
まずこのテーマを見たとき、とても興味をそそられるタイトルで、どんな結果なのか早く結論を知りたいと思っていました。現状は病院が1番多く、その次に自宅、老人ホーム、老健・介護医療院となっています。しかし、本人の理想は自宅で最期を迎えたい人が多くなっています。その理由は最期まで家族と一緒にいたい、長年暮らしてきた家だから安心感があるからだと考えます。また、避けたい場所は子の家です。その理由として、子はこれからもずっとこの家で暮らしていくため、亡くなった光景を思い出させたくないのではないかと考えました。理想に近い最期になるように周囲がサポートしていく必要があります。
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「高齢者の快適な地方での生活」では
現在公共交通機関、商業施設、介護施設は少なくなっている反面、空き家・古い家は多くなってきているとありました。上でもあげたように人手不足が原因で必要な施設を増やすことができないのだと思います。対策として、公共交通機関の面はタクシーやコミュニティバス、送迎無料サービスの買いもんイコカー(コープ)などを活用する。これから私たちができることとして、無人店舗に生活で必要な物を置く、ボランティアで地域の方と交流する、地域包括センターを活用するなどが挙げられていました。私は無人店舗が良い考えだと思いました。しかし数が少なく無人店舗があることを知らない人が多いと思うのでポストにチラシを入れ大きく宣伝すると伝わるのではないかと考えます。ただし、自分で買い物に行くことができる方が使わないように、本当に必要としている困っている方だけが使えるよう基準を決めて鍵をかけ、アプリを使い施錠できるようにするのはどうでしょうか。
「介護業界の今後はどうなるの」について
「少子高齢化、過酷な労働環境、介護のマイナスイメージ」が問題となっていて、「少子高齢化」は名前の通り、2022年のデータでは合計特殊出生率が過去最低の1.26で少子化が進行しており、高齢者が増加するのに介護をする側が少なくなっています。「過酷な労働環境」は、介護という仕事は不規則なシフトや夜勤、体位変換や車いす介助などの重労働もあるため、体力的に限界がくることが少なくありません。「介護のマイナスイメージ」は、3K(汚い、きつい、危険)と言われており労働条件の厳しい職種です。これらを改善するためには、はじめの方に述べた外国人労働者を積極的に採用することが必要です。現在の日本は経済状況が良くないため、どれだけ外国の方に日本のことを良い国だと思ってもらえるか、外国人労働者のための制度が充実すれば少しでも日本に来日する人が増えるのではないかと考えます。
デジタルデバイド(情報格差、インターネットの恩恵を受けることのできる人とできない人との間にできる経済格差)の問題では
大学で行われる健康教室や地域にある高齢者大学に出向き、自分たちがスマートフォンやインターネットについて教えることができる。また、介護する側としての課題として、介護にマイナスイメージを持っている人が多いことや人手不足が挙げられる。それに対して、InstagramやTikTokなどのSNSで拡散し、介護の仕事を知ってもらいマイナスイメージを払拭ことができる。これらのように、自分にできることは非常に多くあると考えた。法律や制度を見直し、新しく作ることは私たちだけの力では不可能である。しかし、どのような小さなことでも自分にできることは実施し、高齢者が生きやすい社会を作り上げていくことが大切であると感じた。
最後に、高齢者の社会的問題と向き合い、これから付き合っていく中で私が大切にしたいことは、高齢者問題を自分のこととして考えることである。若者だけ、自分だけがよければいいという考えは捨てなければならない。高齢者問題を自分のこととして考える人がさらに増えれば、さらに高齢者が生きやすい環境が生まれると考える。また、高齢者に寄り添う ことも大切だと考える。高齢者夫婦だけでの生活や子供や孫が遠い場所に住んでおりなかなか会うことができず、頼れる人がいないなど一人で問題を抱え込んでいる人もいると考えられる。そこで、私はまずは身近にいる祖父母の悩みや相談を聞いたり、話し相手になったりしたいと考えた。今後離れて生活するようならば、在宅訪問サービスや見守りサービスを利用したい。寄り添ってくれる人が一人でもいると安心するだろう。発表を通して、人に寄り添うことができるそして、問題を自分のこととして捉え、改善できるように行動できる人になろうと感じた。
以上、高齢者の社会的問題について関心が向けられ、自分たちにできることも考えられるようになった学生に成長を感じました。今後に期待します。
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