これまでのFD活動
これまでのFD活動
兵大FD活動小史
● FDのはじまり 〜「自己点検委員会」
本学におけるFDの取り組みは早く、2001（平成13）年には「自己点検委員会」が、学生による「授業評価アンケート」（後に「授業アンケート」）を開始した。これは、大学の自己点検のツールでもあり、担当者自らが授業改善を図るためにふりかえりを行うことを目的としていた。
授業アンケートは、当時の「授業アンケート実施委員会」が何度もアンケート項目を練り直し、授業改善に役立つ内容に更新してきた。このアンケートは回答者が特定できる小規模授業を除き、原則としてすべての授業を対象として実施されてきた。集計方法として、「高意欲」学生とそうでない学生の２グループに分け分析的に結果を理解できるように工夫がなされていた。当初より、アンケート結果と教員からのコメントは、学生に公表される配慮がなされていた。
● FD活動の中心は講演会
その後、平成18年に「FD・授業評価実施委員会」（のちのFD委員会）を設置して、本格的に取り組みを始めた。平成20年からは「兵大FDセミナー」を開き、講師を迎えて話を聞くほか、ワークショップを行なって研鑽を重ね、「FD通信」を発行して、教員間に活動の周知を図った。
また、当時の「企画室」がFDに関する外部講師を招いて講演会を行ったことが契機となり、「FD」に関する認知度や理解が高まっていった。そして、2005（平成17）年に「FD・授業評価実施委員会」を設置して、本格的に取り組みを始めた。2008（平成20）年には「兵大FDセミナー」を開き、講師を迎えて話を聴くほか、ワークショップ形式の研修会も導入した。また、FD活動の拡充をめざして「FD通信」を発行した。平成21（2009）年度からは、「FD」及び「授業評価」を所掌事項とする「FD委員会」へと刷新された。
● 学科FDの広がり
2009（平成21）年度には、特色あるFDとして、学科ごとのFDを強化した。これにより、教員が学科教育へ目を向け、組織的なFDの視点をもつことをめざした。たとえば、健康システム学科では、学生との懇談会を開催し、学生の意見に耳を傾け教育改善へとつなげた。また、栄養マネジメント学科では教員間で講義内容の重複や抜けをチェックするなどカリキュラム改善を行なった。一方、社会福祉学科では、福祉を専門としない教員がソーシャルワーク教育を理解して授業を実施できるように、学科内で授業参観を行なった。全学レベルでも、「授業公開」とその後の懇談により、授業内容と授業方法の関連などを中心に意見交換を行い、教育力の向上に努める試みもあった。
「学修成果の可視化」の取組（大学全体）
●「学修成果の可視化」の取組（大学全体）
①「兵大BasicsABC」「兵大プロフェッショナル力」
本学で取り組みの一つである「兵大BasicsABC」「兵大プロフェッショナル力」は、学生の学びの可視化と主体性形成を促進し、学生一人ひとりの可能性を最大限に引き出します。
この学びの見える化で目的を意識し、成長を実感しながら高い専門的能力を身につけます。一人ひとりの学生に寄り添った親身な指導でバックアップ。ステップアップするカリキユラムによって、主体的に学ぶ姿勢と課題解決能力を高めます。そして、学びの見える化で、高度な専門性を持ったプロフェッショナルへと導きます。
学修目標の見える化で学びのサイクルをつくります。学修目標を明確化し、「なぜ学ぶのか」を実感することで、主体的な学びへとつなげます。また、授業の内容や進め方も、学生が自然と主体的学修が行えるように考えられています。さらに、学修成果を学生自身が自己評価し、教員とともに振り返り、その後どのように行動すべきかを考えます。
4年聞を通して、「行動」、「振り返り」、「改善」、「計画」というサイクルを回す経験を多く積むことで、主体的に学ぶ姿勢と基礎力が身につきます。そして、着実に目標を達成するプロフェッショナルへと成長します。
②「兵大Basics"Ｃ" 」と「PROG」
兵庫大学では身につける能力の指標として「兵大BasicsABC」「兵大プロフェッショナル力」を設定し"学修成果の見える化"に取り組んでいます。「兵大Basics"Ｃ"」 は汎用的能力を指しますが、これをPROGテストで測ることができます。
兵大Basics"C" は、大学生活を通して身につけるコミュニケーション力、人間関係調整力、情報分析力、問題対処力、構想力を指しています。これらの能力は、兵庫大学の建学の精神を心と行動の指針としてあらわす「感謝」「寛容」「互譲」を土台としています。卒業後も社会で活躍するために欠かせない力（ジェネリックスキル）です。